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Africa!

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2013年10月13日日曜日

鳥おじさん

光と影のコントラストが強くなったのを感じる。
日陰のそよ風がからっとしておりとても気持ち良い。

手首の痛みが強く、ハンドル操作が難しかったのでKobusさんにもう一日ここにいていいか聞くと、
「もちろんだよ!」と快くOKしてくれた。
あぁ、でも奥さんは殆ど顔見せないから、快く思っていないのかもなぁ。
奥さんはKobusさんよりも強そうだから、このことで奥さんと喧嘩になっていたりしたら、申し訳ないなぁ、
とかやっぱりただで泊まっていることには引け目を感じる。

今日は連日の砂地走行によりチェーンに砂がついてしまっていた(砂が入っていると摩耗しやすい)ので、その掃除に時間を費やす。
チェーンクリーナーがあればなぁ、こんなのすぐなのに。。。
*Springbokの自転車屋の兄ちゃんにどうにかならない?って聞いたら、パラフィンを使えばいいんだと教えてくれた。
オイルだからベンジン(白ガス)で行けるか試したが、ベンジンでは軽すぎてダメだった。パラフィン、とはいいことを聞いた。
パラフィンなら家庭用の調理に使ったりするので今後も手に入れるのは比較的簡単だと思われる。

で結局一つ一つのチェーンのユニットを拭いて砂を取り除いた。
布がまっ黒。

ディレーラーも一歯ずつ拭って砂を取った。

手首の調子は湿布の効果か、朝よりは痛みが引いてきている。
















明日は走れるだろうと思って、国道N7の下見。
自転車の走るスペースは十分ある。交通量は今までより多いが、決して一般的な多さではない。
町への帰り道、工事中のおばちゃん一団につかまる。
「そのカメラで私たちを撮って」とあっという間にフレームに収まるように集まってポーズを決める。

メールアドレスにこの写真を送ると約束して別れた。












宿に帰って手持無沙汰になったので絵でも描きながら時間をつぶした。
気温が下がり風が冷たくなってくると昨日のお爺さんがやってきて、
「ほう、絵を描いているのか。いい絵だね、君はアーティストだ」と上手い下手にかかわらず褒めてくれた。
そして彼との不思議な時間を過ごしているうちに、後ろで鳥が澄んだ声で鳴いた。
それにお爺さんが反応する。急に彼の動きが止まり耳を澄ます。
「戻ってきたぞ、鳥の餌をやるからちょっとおいで」と私を鳥の巣があるところへ誘ってくれた。

そして蜂蜜を薄めた液を持ち、手を広げると先ほど澄んだ声で鳴いた鳥がお爺さんの手に止まって、蜂蜜水を舐めはじめた。

その時のお爺さんの穏やかな眼差しが忘れられない。
フィヨフィヨよ口笛を鳴らしながら、じっくりと小鳥との時間を楽しんでいる。
「今日はどこを飛んでいたね?何を見たね?」と語りかけるような口笛。
そして鳥を驚かさないように、すべてをゆっくり動かす。
心臓の音までがゆっくり動いていたに違いない。
鳥たちもお爺さんの手の上でゆったりと蜂蜜水の味を楽しんでいた。

そして再び、自分のところに戻って絵を完成させようとしていると、
今度はお爺さんが不思議な厚紙を持ってきた。
「これを知っているか」
厚紙はどうやら紫外線から顔を守るマスクのパッケージだ。
そしてお爺さんの手にはそのマスクが握られていた。
おもむろにマスクを被りだすお爺さん。
「これは君に必要だろう?」
「・・・ん?確かに、必要かなぁ?」
「R200だぞ。結構高い。でも99.5%紫外線カットだぞ、あったほうがいい」
私はこれをもらえるのか、それともこれは販促なのか決めかねていた。
なので次の言葉が出ない。
そうしているとお爺さんは、目だけ出して他を隠したり、今度は首に付けてネックウォーマーにしたり、次々とトランスフォームするさまを見せている。
そして、「なかなか、いいぞ」と言って去って行った。
私の反応が悪かったのでくれなかったのか、買おうという意思を見せなかったから去ったのか。。。
私は今でもくれるつもりだったのか、販促だったのか判断できないでいる。

夕飯を作っているとKobusさんが「君のご両親が心配しているだろうからメールでも送りなさい」と、
部屋に呼んでメールを打たせてくれた。
Kobusさんにも二人の息子がいるので親心だったのだろうと思う。本当にありがたい。
でも日本語が打てなかったのでローマ字打ち。
読みにくかったろうなぁ。

kyou ha korede owarida

mata ashita

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