Farm past Gries → Karkams → Kameiskroon → Camp site(道路わきの茂み)
牧場の朝は早いかと思ったらそんなでもなかった。
ヤギの糞の香りを吸い込みながら清々しい朝に感謝する。
ヤギの糞が散らばる蛇口から水を汲んで朝飯の準備だ。
フルーツがなかなか買えないので、レモン果汁でレモンティーを淹れたのだがこれがなかなか旨い。
よくぞ気が付いて買っておいた、自分よ、えらい。
牧場のワーカーさんがヤギに奮闘していたので早く見てみたくて朝飯はささっと済ませた。
なかなか強引なやり方でヤギの仕分けをしていたのだが、そのワイルドさに感心した。
みんな前歯がなかったが、餓死防止のために抜いたのだろうか?
あーあいつ乳しぼられてるぜぇ。
みんな興味津々というか戦々恐々か。
この犬が昨晩怪しげな人を追い払ってくれた英雄。
今日も私のことを覚えていくれたのか、吠えずに朝ションして挨拶してくれた。
人がいて犬が吠えていたことを山羊飼いに話したら、「お前に吠えていたと思ったよ」と言っていた。
いやいやいやー、違いますから。
昨日よりも涼しい感じがするが、日中はまた暑くなるのだろう。
自転車に荷物を積んでいる間、ワーカーさんが興味深そうに見守ってくれていた。
私はアフリカーンスは全く分からないので意思の疎通はできないが、何も言わなくても
本当に穏やかな顔が私を安心させてくれる。
彼らに感謝と別れを告げ、出発。
昨日辿り着けなかったKarkamsへ向かう。
行ってみたら坂が多くて一時間弱かかった。
なんか今書いていて気になったがカメラのCCDにゴミが付いているな。
取りのぞかなくては。
牧場に泊めてもらってよかった。彼らの仕事も見ることができたし。
Karkamsは家が十数軒しかないようなとても小さな町だったので、寄らずに通り過ぎた。
またいくつもの坂を越え、Kameiskroonにたどり着いた。
山間にあるこれまた小さな町。
しかし小学校もやっているのかわからないガソリンスタンドもある。
町に入ってすぐのところ(北側から入った)にこれまたやっているのかわからないレストランを訪ねると、
花のシーズン以外はやっていないという。
それでもジョディフォスター似の芯の強そうな女性は、ポテトフライと飲み物くらいは出せるわ、と言ってくれた。
喉が渇いて口が乾燥していたので涎は垂れなかったが、涎サインは出ていた。
クリームソーダという香りつき毒水を久しぶりに頂くかぁ!ということで乾杯。
あぁ、生き返る。一気に飲み干してしまった。
さてポテトの方はガーリックが少し効いており、サクサクでMpumalangaで食べる油茹でポテト(あれはあれで結構好きだが)とは違った。
しかもフォークとナイフがついてきて、最初はフォークで上品に食べようとしたが、途中であきらめガツガツ食べた。
ケチャップも使って。
女性と少し話すと、彼女は本当はケーキやクッキーを焼いて一年中店を開きたいと言っていた。
しかし、現状は極めて鄙びた町で、観光と言っても花の時期しか人が来ないから難しいと嘆いていた。
住んでいる人がカフェを利用するかと言ったら、そんなに人口もいないうえ、彼らにはそのような習慣もない。
彼女の焼いたクッキーも頂いたが、ジンジャー味があったり、サクサクで本当に旨かった。値段も安かったし。
場所さえよければ結構繁盛すると思うのだけど、残念だ。
こうした問題は今まで通ってきた小さい町すべてに共通するものなのかもしれない。
今日中にSpringbokにはたどり着けないので、野宿するための野菜を買おうとしたが大きなカボチャしか売られていない。
フルーツも乾燥して皮が固くなっているものしかなかったのでやめた。
今日のフライドポテトについていたケチャップが恋しくて、買ってしまった。
それから焼きたてのパン。これが安くて旨いんだな。
日本ではあまりパンを食べないが、こっちではコメがなかなか手に入らないので、パンかスパゲティ、クスクス、インスタント麺を食べている。
パップ(トウモロコシ粉を練ったもの)ができれば一番安上がりだが、調理、後片付け共にキャンプには極めて不向きだ。
West Coast地域に多く住んでいるカラードの人はアジア人の血が少し入っていたりもするためか、はにかみというものがある。
パン美味しかったよ!とパンを作っていた女性に言ったら、「そぉ?よかった。」と言ってはにかんでいた。
道路工事をしているカラードの人に通り過ぎざまに挨拶すると、黒人や白人にはあまり見ない照れ、のようなものを見て取れる。
それがなんだか近いものを感じさせるのかもしれない。
さて、西部劇にでも出てきそうな寂れた町Kamieskroonを出てSpringbokを目指す。
メインの通り。だが暑いせいか人があまりいない。
と言っても今日は路肩に失礼します。
相変わらず平らな道はなく、登るか降るかの道のみだ。
切り開かれた岩の間を通ったりもする。
登らなくてもいいように大変な苦労をして切り開いてくれた先人はありがたい。
一時間くらい走ったところで車道からテントが隠れるようないい窪みを見つけたので、
まだ日があるが疲れが出ていたので早めに切り上げることにした。
テン場がムチムチの葉っぱのリトープス(ハマミズキ科:ロックプラントとも)の群生地だったので、申し訳なかったが立てさせてもらった。
クリスマスカラーがかわいい。
他にもマメ科の植物の乾いた莢が風で揺れ心地よくコロンコロンと鳴っている。
山の端には木性アロエのカカブーンの木が並んでいる。
何度見てもこいつの形は面白い。
岩がゴロゴロした山に囲まれたとても美しい場所だった。
しばらく当たりを写真を撮りながら散策し、テントに潜り込んだ。
星とカカブーンの木を撮りたかったが曇ってしまった。
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