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Africa!

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2014年8月18日月曜日

0818 エチオピアン・コーヒー

エチオピアが面白い。それは植民地化を免れて独自の文化が色濃く残っているからだと思う。
エチオピアは植民地時代地の利(不利?)と政治的な緩衝地帯であったために、イタリアの影響をある程度受けはしたが独立を守った。
公用語はアラビア語と同じくセム語族に属するアムハラ語で、今までのアフリカの言語であるバンツー諸語とは起源が異なる。よって私を呼ぶのも「ムズング!」ではなく「ファランジ!」で肉もNyamaではない。
食べ物もよりスパイスが効いた物が多く、イタリアの影響かパスタやトマトソースをよく見る。そして何よりトウモロコシ主体の主食が消えインジェラが主流になったことが大きい。インジェラはTefと呼ばれるエチオピア高原で育てられる穀物の粉を水で溶き、数日放置して発酵させて作るパンケーキで、見た目はちょっと汚れたおしぼりのようだ。クタッとした様子も使われた後のおしぼりみたいでなかなかリアルだ。色は茶ばんだ薄いグレーから濃いグレーまで。これが4,50cmはあろうかという銀の皿に広げられて、またはまさにおしぼりのようにクルクルっと丸められて乗っけられてくる。その上にカレーの様なスパイシーシチューであるワットやシロ、ガーリックとチリが効いたトマトソースが乗ってくる。今日食べたのはベジタリアンメニューでインジェラの上にケール煮炒め、キャベツ煮炒め、そら豆に味が似た豆を潰してウコンかサフランで黄色に色を付けたもの、サフランの炒飯、煮ジャガイモが輪を描いて並び、中心にトマトソースが鎮座していた。
そして色んなところでコーヒーをご馳走してもらう。おもてなしの文化。なんだか歓迎されているなあと感じる瞬間。今日も店でインジェラをむしゃむしゃ食べたらオマケしてくれた。ファランジ料金を取ろうとする人もいるけど、年配の男性は「どうだ、エチオピアは?楽しんでいるか?」と肩をたたいてくれる感じ。
コーヒー(ブナと呼ばれる)はエチオピアでは人が人と繋がるのにとても重要な役割を果たしている。あまり一人では飲まない。朝のおはよう一杯に始まり、昼なんかもカフェで老若男女が小さな茶碗に注がれた黒い液体を啜りながら歓談している。そして夕方もカフェがにぎわい、夜もやっぱりにぎわい。。。コーヒー天国だ。
今のところすべてのモテル、カフェにはコーヒーセレモニーのセットがあり、注文すると濃くて甘いコーヒーを供してくれる。30cm×40cm大の木製の四角いちゃぶ台にお猪口よりも一回り大きいくらいの小さな陶器茶碗が20個程並んでいる。その台や陶器茶碗には植物をモチーフにした模様が彫られたり描かれていたりする。動物モチーフじゃないのも今までのアフリカとは違う。それから炭の上でコーヒーを温めるポット。丸フラスコのような形の花瓶に注ぎ口と取っ手を付けた粘土づくりのポットである。それ自体は底が平らでないので置けないが、ボコボコの炭の上では却って安定する。床に置く際はそれを受けるものがあるのでそれの上に置く。コーヒーはその場で白い豆を焙煎する。そして機械やすりばちで挽いたものを直接湯に入れて抽出しているんじゃないだろうか。それだけ濃いし粉っぽさを感じることもある。が苦味や酸味は非常に少ない。
そしてエタンと呼ばれる樹脂(松脂みたいなもの)を火の点いた炭に載せて香を焚くのもコーヒーを供する際には大事なもののようだ。これは針葉樹林を思わせるような爽やかな香りを生み、線香も焚くことがありこれは甘い香りがする。道行く女性とすれ違うと(自転車に乗っていても!50m先の女性に気がつくこともある)みんなこれの香りがする。
詳しいことはまだ分からないが、カフェにいる人が「入れ替わって」いつも賑わっていることを期待したい。
そんなわくわくの毎日 in Ethiopia。

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