ブジュンブラからムランビアMuramvyaへは1400m上る長い登り坂。これは病み上がりにはきつい。と言うわけで本当だったらムランビアの先の国境に近い町カヤンザKayanzaまで行ってしまうところだが、今日はムランビアまでとした。それでも途中何度も「ちぇっ、疲れちまったよ」と休憩せずにはいられなかった。ひたすら上る。下りも平らもない。人生上り坂。久しぶりの漕ぎが心地よい。標高が少し上がったためあまり暑くなく、風がマイルドだ。山間にはバナナ、キャッサバ、ヤムイモ、コーヒー、豆などが育ち、遥か下方の谷にも豆粒のような人が畑で精を出している。ブルンジはその国土の多くが山で覆われているために大規模な農場が作りにくい。それでも急斜面にトウモロコシやバナナなどの畑がパッチワークの如く並べられ、そこで生活している人がある。谷を一望できる涼しい場所で休んでいると、谷のどこかから子供が泣く声が聞こえてくる。ブルンジに来て陸上コバンザメを目にした。
車に寄生する自転車だ。あまりにきつい坂なのでブルンジアンも漕ぐのを諦めたらしい。車の後部ワイパーの根元をがっしと掴んで車に引っ張ってもらっている。楽そうに見えるが、掴まっている自転車野郎の真剣な顔を見ると意外にキツイに違いない。そうやって上まで行って人を乗せたり薪を乗せてすいーっと降りてくるのだ。
私は自力で進むのが基本なのでコバンザメはせずにカメになる。ゆっくりゆっくり登っていく。下の方で私を見かけたのか、タクシーの運ちゃんが笑顔で手を振って応援してくれたりするのもうれしい。山側には湧き水も出ており冷たくて旨い!ブジュンブラで飲んでいたのが柔らかすぎる水で少し物足りなかったので、少し硬めの湧き水は旨かった。
ブルンジはタンザニアほど道端の食い物が発達していないので、今日はバナナばかりを食べる羽目になった。バナナは旨いが二十本くらい食べると何だか飽きてくる。朝バナナ、昼バナナ、夜バナ、、、と言いたいが夜は宿でご飯を食べられた。しかしバナナも似たようで少しずつ味が違うものだ。皮の成分が強くて香料臭かったり、少し粉っぽかったり、粘り気が強かったり。。。
それからブルンジには肉体派バナナマンがたくさんいる。肉体派バナナマンは自転車にまだ緑のバナナの房を二つも三つも積むことができるバナナマンだ。後ろから見るとバナナの房が自転車こいでるようにしか見えない、そんなオーバーローディングっぷりである。そんなバナナマンも下りは速いよ。ここぞとばかりに飛ばして自転車が悲鳴をあげても振り向かず。バナナマンはコバンザメをしない。コバンザメは空身の野郎しかなれないようだ。
産地直送販売
今日は奮発、体力つけねば
温いビールはまずい
0 件のコメント:
コメントを投稿