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2014年3月16日日曜日

朝顔のその青さよ

熱も引いてフラフラできるようになったので銀行に行った。ブルンジに入ってすぐ個人の両替屋でわずかばかりBフランを手に入れてはいたが到底滞在のことを考えていなかったので宿代が払えない。なんとかBフランを手に入れなくてはならない。ブルンジは日曜日も銀行が開いていることに驚いた。

銀行には客はおらず若くおしゃれな女性行員が二人仲良く狭いカウンターに並んでいる。
「VISAカードでお金おろせる?」
「出来ないわ」
「じゃあタンザニアシリングを変えられる?」
「あん、出来ないわ」
「それなら米ドルは変えられる?」
「それなら」
「よかったー!ブジュンブラまで命がつながったよ!」
と言うと楽しそうに狭いブースで二人向き合って笑っていた。
珍しいムズングが変な奴で面白いのだ。
「アーユーシャイニィズ?」「ん?」
中国人かと思ったのだという。フランス語の癖があるとChをShで発音してしまうらしい。
アフリカはどこへ行っても中国人は多い。ブルンジも例にもれず。ただし首都のブジュンブラに集まっているようだが。他のアフリカ諸国とは違うのはブルンジの中国人は医療系の店を出している人が多いように感じた。移民局でビザの延長申請している時も整形手術専門医の中国人夫婦が事務員とやり取りしていたし、薬局を経営している中国人もよく見る。
いや、しかしさすが米ドル。どこへ行っても強い。頼れる奴だ。

財布が温まったのと体が調子いいのと、何よりも久しぶりのいい天気にルンルンとボコボコ道を足引きずって歩いていると、ふと視界にハッとするような青とも紫とも取れるあざやかな色が目に入ってきた。こぶし大くらいの花を開いた丸い朝顔だ。日本の風呂敷や和服、ナスの浅漬けに見られる茄子紺色というのだろうか。病気で少し弱った気力に元気を与えてくれた。

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