ページ

2014年2月27日木曜日

登りなさい、さもなくば帰りなさい

タンザニアに入ってから登りの洗礼を受けている。昨日トゥクユTukuyuで一日休んで筋肉を休めているので今日はガッツリ登る。

ザンビア、マラウィでは気付かなかったのだが時間が一時間進んでいた。南ア、ナミビア、ボツワナ、ジンバブエ、ザンビアはGMT+2なのだが、マラウィ以降は東に少し寄っているのでGMT+3になっていたのだ。先日大雨のテントの中でパソコンに入っているガイドブックを見ていて気づいた。それほど私の生活は時間の縛りから解き放たれているということだろう。またアフリカの人々も然りということかもしれない。陽の動きに合わせて生活している。

気付いて以降時間が早くなったので何だかまだ変な気分だ。目覚めると「あれもうこんな時間だ」といった風だ。少し遅い出発で朝ごはんもしっかりとバナナ山羊肉スープ。飲食店ではジャガイモを剥いたり、食器を用意したりして忙しい。自転車屋もすでに動いている。パイナップルやバナナ、ライムが所々道の隅に積まれ、これから売られていくのを待っている。

地図で見るとルングウェ山(2960m)を巻いて国道が走っている。目的地のムベヤMbeyaは1700mなので1800mくらいまで登ればいいだろうと安易に考えていたら、2300mまで登らされた。旅始まって以来の高度だ。

今朝はルングウェ山はお隠れになっているようでした。しかし途中から御目見えになりました。日本だったら山岳信仰の対象になりそうな雄大な山だ。稜線のラインが美しい。
スプロケットを取り替えてから大変調子のいい自転車君をクイクイ言わせて少しずつ進んでいく。タンザニアに入って以降友達(自転車野郎)がずいぶん減った。代わりにバイクだ。中国製の。ザンビア、マラウィでは自転車が移動の主要手段で、自転車を用いたトランスポーターが各地にいた。タンザニアではそれがバイクなのだ。ノーヘル二人乗りのバイクがびゅーんとのろまな私を追い越していく。しかしあれだね。自動というやつは良し悪しじゃないか。まったくうるさくってしょうがないよ。こんなに鳥がさえずり空気が清浄な気持ちの良い道を、大きな音たててくっさい屁をぶちかまして走っていくんだから、ナンセンス極まりない。おっと、彼らは生活のためなんだ、私の方こそナンセンス。

結局今日は1300mから2300mまで登らされてヘトヘト。でも町への最後の下りは気持ちよかったなぁ。空気はうまいし、斜面の緑は美しい。これ、晴れていたらすごかったろうな。

さてムベヤの少し手前のウヨレUyoleで今日は泊まることにした。大きいムベヤよりこっちの方が安宿を見つけられるのではないかと踏んで。マラウィ以降本当に宿には困らない。小さな町でもたいてい宿がある。見つけた宿に片っ端から宿泊料金を聞いて回る。この辺りは全く英語が通じないのでメモしたスワヒリ語で必死だ。今までの国では英語が通じなくとも数字だけは英語だったのでよかったが、タンザニアは数字もスワヒリなので初めは全く分からなくて面白かった。言葉がわからないってこんなもんかー、と。外国人が日本に来たらこんな感じなのかもしれない。あぁでも日本は書く文化があるから値段を知るには困らないか。

宿さがし。初めはTsh15000, 論外なり。Tsh13000, Tsh10000, Tsh8000...あとちょい!Tsh6000。お、いいね、でももう少し、ん?Tsh5000?来た!そうだそれくらいがちょうどいい。でも正直なところまだタンザニアシリングの円に対する正確なレートを知らない。(マラウィの両替屋でシリングのレートを見たがマラウィクワチャの正確なレートがわからないので円への換算ができないでいるのだ)だから宿の値段も円でいくらなのかわからない。それでもLonelyPlanet(ガイドブックの一種)でもあまり見ないくらい安いので、安い方なのだろう。インターネットに繋がり次第早くレートを見ないといけない。

この宿のいいところはレストランと言うか赤提灯が付いているところ。湯浴みする前に顔を出したら、宿の主人が山羊肉を肴に怪しいスピリッツを飲んでいた。その山羊肉を私もつまみながら彼の将来の夢を聞いていた。タンザニアはストリートチルドレンが多いという。彼らをサポートできるような仕組みを作りたいと話してくれた。こういう草の根レベルのアフリカンからそういう夢を聞いたことがなかったので新鮮だった。しかし、彼が最後に付けた言葉「外部の金銭的支援が得られればいいのだが」が引っ掛かりはしたが。。。

今日は長そででも肌寒いから「あぁ水浴びんのかぁ、嫌だなぁ」と思って、バケツを探してウロウロしていると薪ボイラー発見!これもしや使われているんじゃ、、、例の主人に聞いてみたらすぐ焚くから待って、と。わーい、湯浴みだ湯浴みだ、水浴びじゃないよ!聞いてみるもんだね。それにしてもタンザニアの宿は水道がどこも機能していない。一日のうち恐らく朝しか出ないのだろう。だからドラム缶に溜めた水を使う。

これを書きながらチャイでも飲もうと赤提灯に行ってみたら、数人の呑兵衛がポテトの鉄板焼きをつまみにビールを飲んでいた。そしてママさんみたいなおばさんが狭いキッチンの炭の上で別のポテト鉄板を焼いている。焼き鳥を焼く赤提灯だよ、この光景は!しかしお子ちゃま用のチャイは終わってしまったようで、ガッカリして帰ってきてこれを書いている。

明日の朝飯が楽しみだね。

0 件のコメント:

コメントを投稿