ケープタウンのある辺りはケープ植物区と言って世界的にも独特な植生を持っている。
南極海から吹いてくる激しい風と、その隔離された山岳がその特異な環境を作っている。
またケープ植物区に限らず、アフリカ大陸全体が日本とは全く違う。
アフリカ大陸は日本のあるユーラシア大陸とは離れてから長い年月が経っており、進化の過程でまったく異なった植物グループが存在する。
たとえばバオバブの仲間なんかは日本にはないし、その他、南アの国花になっているプロテアの仲間も日本にはない。
逆に日本や東アジアで一般的な桜や楓はこっちでは見ない。(栽培された杏子や桃は見るが)
だから森に入っても日本とは樹木の構成種が違うため、匂いが違うし、色も違う。
あと面白いのは南アの樹木は乳液(樹液)を持つものが多いため、樹木図鑑にはそれの有無、色などを見てまず大まかに当たりを付けるように指示が出ている。
とまぁ、日本とは全然違うわけだ。
人間界もこれだけ違うんだから植物界も違うのは当然か。。。
さて昨年に続き、今年もKirstenbosch植物園(カーステンボッシュ植物園)に行ってきたのでちょこっと紹介したい。
南アフリカでも最大級の植物園。
テーブルマウンテンの麓にある。
園内は広く、ゆったり静かに過ごせる公園としても最適である。
一日居ても飽きないだろう。
南ア原産のストレリチア(極楽鳥花)
色とりどりの菊が咲き乱れる
こんなしゃれた小屋も
さてはじめは、プロテアの仲間!
属ごとに紹介。
Protea(プロテア)
典型的な形
花はゴワゴワしていて造花のよう
おしべとめしべを花弁が囲むように付いている。
南アの国花キングプロテアもこの仲間
Leucospermum(ルーコスペルマム)
Proteaから花弁を取り除いたようなやつ。
ピンクッション(針刺し)とも呼ばれる。ツンツン突き出ためしべが特徴。
サンゴの幼生みたいなケセランパセランみたいな。。。
渦を巻くことだってできる。
え~っと南アは南半球だからどっち巻き!?
こんな風に茎の突端にポンポンと付く。
疲れてくると、めしべが下がって火星人みたいになる。
Leucadendron(ルーカデンドロン)
お釈迦様が乗ったといわれる蓮の花のように、松ぼっくりのようなおしべめしべの混合体が花弁(萼?)に乗る。
上から見ると星のようにも見える。
Mimetes(ミメテス)
ちょっと変わったプロテアの仲間
おしべとめしべが花弁や萼よりも下に付いた感じ?
ふさふさとはみ出しているのはめしべを覆っていた毛。
腋毛みたい。
次はエリカ!
小説「嵐が丘」の草原に咲いていたあのヒース。
ヨーロッパで有名な仲間だが、9割の種は南アを原産とする。
ツツジ科の植物なので、日本の高山植物のツガザクラの仲間と花の形は近い。
サクラエリカ
優しい桜色が見ていてホッとする。
艶もなく小さく丸っこい感じが和風っぽくて好きだ。
イチゴシロップ
かき氷のイチゴ味を思い出した。
粘着質ですが何か・・・?
ネバリエリカ
花の表面がテカっているがこれは粘着物質によるもの。
アリなんかが蜜を盗み食いしないようにゴキブリホイホイしている。
コガネエリカ
何かと何かの雑種。英名がGoldenなんたらだったから。
派手すぎない黄色がいい具合だ。
エビのしっぽエリカ
花壺からおしべが飛び出してエビフライみたいだから。
ジャイアントエリカ
植物体自体はさほど大きくないが、花が大きい。
しかも色もドギツク表面に腺毛がありべた付く。
なんとなくジャイアント。
ネグリジェエリカ
うん、ネーミングが難しい。
苦し紛れに、縁のひらひらがハイソなネグリジェっぽい。 見たことないけど。。。
ザクロエリカ
まるでザクロの一粒一粒のような宝石。透き通る花びらとグラデーションが美しい。一番好き。
魔女エリカ
エリカかと思ったら別の仲間だった。
まさしく魔女に違いない。
毒りんごを掴まされた。
ひよこエリカ
卵から孵ったばかりのひよこみたいだ。
細かい毛が愛らしい。
日本では蛇の目エリカとかいうのかな?
花のツボの中の黒いぽっちを蛇の眼に見立てて。
色の薄いバージョン
またまたこれが粘菌みたいな透け具合なんだ。
森の妖精がたまに見えることがある。
変なキノコを食べたとき。
妖精エリカ
ホタルエリカ
深い緑の葉に紛れていてもハッとさせられるこの淡緑色。
見てくれ!この透き通った淡紅色!なんてミステリアスで色っぽいのだろう! ぷるるん唇のCMに抜擢だ!
バナナエリカ
市場に並ぶまだ青みが買ったバナナのようだ。
あぁ、だめだ。
眠くなってきた。今回はこの辺で。
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